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Piece of Syria(ピースオブシリア) | 新型コロナの話を聞きながら、僕がシリアを思い浮かべた理由
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新型コロナの話を聞きながら、僕がシリアを思い浮かべた理由

新型コロナの話を聞きながら、僕がシリアを思い浮かべた理由

 
 
アッサラームアライクム。Piece of Syriaの中野貴行です。
今日はイタリアとシリアの話をさせていただきます。
 
 

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難民について知るためにイタリアへ
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2017年の年明け、僕はイタリアにいました。
イタリアは、ヨーロッパに向かう「難民」の中継地点となる国の一つです。
 
ヨーロッパに向かう「難民」のルートは、
トルコ〜ギリシャ経由で行く「バルカンルート」と、
地中海を超えてイタリアを経由して行く「地中海ルート」の二つがあります。
 
 

Refugee Crisis in Syria
 
 
 
僕は2015年から難民となったシリアの人達を訪ねて、中東・欧州を旅していたのですが、
イタリアでは「国境なき医師団(MSF)」スタッフと話が聞けることになり、MSF事務所のあるローマ、
そして、実際に難民が地中海を越えて到着するシチリア島を訪れました。
 

MSFが展示していた難民の靴。歩いて国境を越えるためボロボロに

 
 
イタリアは難民の受け入れをしていないので、
イタリアを経由して、イギリスやドイツ、スウェーデンに向かう通過点です。
 
2017年1月にシチリア島を歩きながら、国境なき医師団の人から聞いた話を撮影した動画です。
もうちょっと詳しい話は、こちらをご参照いただければ!


・リビア側(アフリカ側)にも対応することで、イタリアに来る移民・難民を防ごうとしている
・経済問題を移民・難民のせいにすることで、政治に批判が向かないようにする
・移民と難民との差とは?
 
  
また、MSFは人命救助という名目で密航業者を支援している、と批判された、という話もMSFスタッフから聞きました。
田中宇メルマガ「欧州の難民危機を煽るNGO」2016年12月29日
 
 
1週間ほどのイタリア滞在では、シリアの人達と出会うことはなく、MSFが運営するキャンプにも
エリトリアやスーダン、エジプトから来た人達が居ただけでした。
 

MSFが一時的に受け入れる施設。左にはクルディスタンとスーダンの国旗
 
 
 

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新型コロナでの行動制限の話を聞いて
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イタリアにいる友人が、数日前にシェアしていた記事によると、

・不要不急の外出禁止。外出の際には書類所持が必要。
・全土で移動制限で、他県に行くことが禁止。
・レストランはデリバリーのみ。Barもお店もクローズ。
・スーパー等の日用品が買える店は開いている。(並ぶ時に1m離れる)
・不要の外出をしていると警察が罰金または禁固刑を課す事ができる。

という状況だそうです。
 

「信じられない。今はイタリアに行くことができない」
そう話します。
 
 
僕がシリアから日本に帰って1年後に、シリアで戦争が始まりました。
そして、行けなくなった時、まさに同じ感想でした。
 
「信じられない。今はシリアに行くことができない」と。
 
そして、360万人も住んでいるトルコでは、シリア人は移動制限が課せられており、
許可がないと県から出ることができません。
家族がいても会いに行けませんし、仕事がなくても県内で探さないといけません。
 
 
トルコに住むシリア人には、医療・教育を受けることができる一時的IDをトルコ政府が発行していますが、
シリアに戻ってしまうと、その許可は二度と発行されないとのことです。
 
(詳細はトルコ便り⑥【シリア人のID ~教育と医療~】
 
  

シリアでは、戦争が始まって10年です


 
 
 
10年近い紛争により、シリアの「日常」は破壊されました。
 

・学校の5校に2校は、破壊されたり損傷したり、または避難所や軍用施設として使われているため、使用することができません
・保健施設の半数以上が、閉鎖されています
・シリア国内と近隣諸国で学校に行けない子どもは280万人以上に上ります
・身体的もしくは精神的障がいのある子どもの3分の2以上が、居住地域で必要なサービスを受けることができません
・生活必需品の価格は、紛争開始以来20倍に高騰しました
(Unicef「シリア紛争9年:紛争下に生まれた子ども、480万人」2020年3月16日 )

 
 

そして、私たちがいつも発信しているように、シリアは元々、とても「豊か」な国でした。
 
医療・教育が無料で、大学も無料で行けて、かつレベルの高さが有名です。
日本が縄文時代の時から街を形成していたような歴史があります。
治安は日本よりも良く、自給率100%を超える豊かな作物が実り、
昼の2時まで働けば、子どもが何人いても飢えることなく、大きな家で生活できました。
 

 
 
僕の出会ったシリアの人達は、「まさか今のような状況になるなんて思ってなかった」と話します。

「まるで夢の中にいるみたいだ。
朝起きて、シリアの自分の家かな、と期待するけど、やっぱり僕は”難民”で、故郷も家族もいないんだ」

イタリアから届いた友人の「恐ろしいほどのスピードで全てが変わっていった」という話を聞きながら
「当たり前」が変化していったシリアの人達の話を思い出さざるを得ませんでした。
 
 
 
【ミラノの校長の手紙】

 
 

 
 


 
 

 
 

トルコ便り⑥【シリア人のID ~教育と医療~】


 
 

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