
04 9月 「当たり前から贅沢品となった教育は、それでも最優先事項だ」
(今回の記事はクラウドファンディングのページから抜粋しました)
一般的なシリア国内の教育の状況について、
トルコからシリア国内向けに支援活動をしている、
シリア人の友人から教えてもらったことをお伝えします。
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「現在、700万人以上のシリアの子どもたちが戦争の影響を受けています(UNICEF報告書)。
そのうち260万人は、家に閉じこもっているか、海外で難民となっています(Save the Chilrdren報告書「The Cost of War」)。
もともと、シリアの就学率は、15-24歳の年齢で97%でした。
今日、8年間の戦争の結果、シリアは世界で最も低い就学率になった、と言われています。

2010年、シリアにて。小さな村にも学校はあった
かつてのシリアでは「当たり前」だった教育。
しかし、紛争地に暮らす子ども達や難民となった子ども達にとっては「贅沢品」です。
子ども達が家族の生活のために、働くことを余儀なくされているからです。
教育への投資は、将来の投資です。
しかし、子ども達の教育の機会を失ったことによって、将来的にGDPの5.4%の損失が推定されています。
教育が大事なのは、子ども達だけでなく、シリアとその周辺の経済成長と安定性を変えることができるからです。
教育の重要性は、将来だけでなく、現時点でも同様です。
学校は、武装集団、早期結婚、児童労働に採用されるリスクを下げ、
子ども達にライフスキルと保護を提供するからです。
(ライフスキル=日常生活に生じるさまざまな問題や要求に対して、
より建設的かつ効果的に対処するために必要な能力(WHO))
すべての子どもは、あらゆる状況下で教育を受ける権利があります。
それは戦争下であっても優先事項です。
シリアの子ども達への支援と投資がなければ、豊かで平和な未来が失われてしまいます。
貧困状態から抜け出し、生活状況を改善し、社会を回復させるには、教育を受けた子ども達の成長が不可欠です。
厳しいシリアの現状の中であっても、やはり教育が最優先すべきことなのです」
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この友人とは、トルコで難民支援を行なう団体を通じて4年前から知り合いました。
人道支援のNGOのスタッフで、トルコの難民やシリア国内向けの支援も実施してます。
私がトルコ南部に訪れた際は、頻繁に会って、色々な意見を教えてもらい、
2019年からは共に活動をしています。その理由に、彼はこう言ってくれました。
「シリアの子ども達のためにあなたがやっていることは、
俺にとっても嬉しいことだし、手伝えることがあれば、なんでもするよ。
僕は準備ができている」
戦争というのは、僕1人では、微動だにしない「世界の問題」かもしれません。
ですが、力を合わせていくことで、世界は変えることができます。希望を創り出すことができます。
シェアしていただくこと、ご友人に、家族にプロジェクトについてお話しいただくこと、
そうした「ちょっとした何か」が、世界を変える大きな力につながっていきます!
どうぞ宜しくお願い致します!
<各地でイベントも実施します!>
https://www.instagram.com/piece.of.syria/(昔のシリアの写真を投稿中)
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