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by PiS
こんにちは!Piece of Syriaの中野貴行です。
「シリア」と聞くと、今や「難民」のイメージを強く持たれる方が多くいらっしゃると思います。
実際、この数年のデータで、世界で最も多く難民を輩出している国はシリアです。
The Top Origin Countries For Refugees In 2018
しかし、元々シリアは難民を非常に多く受け入れてきた国でした。
●アルメニア人
1915年、オスマン帝国軍によって、アルメニア人の大虐殺事件があり、
80~150万人が犠牲になったと言われています。
その当時、およそ25万人にのぼるアルメニア人が難民となってシリアに逃れてきて、
シリアの人々は彼らを温かく迎えたそうです。
(参照:国枝昌樹「テレビ・新聞が決して報道しないシリアの真実」)
アレッポ市には「アルメニア人地区」があり、
僕が協力隊の時にベーコンを買いに行ったのが鮮明に覚えています。
(アルメニア人の多数がキリスト教徒)
モスクの前に教会、というのもよく見た風景でした
●パレスチナ人
世界大戦後、イスラエルの建国に伴って、パレスチナに住んでいたアラブ人が土地を奪われました。
その後、シリアには50万人近いパレスチナ人が移り住みました。
UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)がシリアにもあり、
僕が協力隊で派遣時には、UNRWAの学校で、
非常に多くの隊員が体育や音楽の教師をして活動していました。
JICAとUNRWAが行った音楽コンサート(2009年)
●イラク人
2003年から始まったイラク戦争で、国境を越えシリアに逃れた難民数は約140万~150万人と言われます(参照)。
僕がシリアで退院をしている際には、お金持ちのイラク人がやってきたために、
ダマスカスの家賃が上がった、という噂も聞きました。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/6286129.stm
また、世界大戦の際には、ナチスから逃れてきた30万人ものポーランド人を受け入れてきた、という記事もあります。
Syria hosted European refugees during World War II
By Selen Temizer and Sena Guler It is a long-forgotten fact that some Middle East nations, including now war-torn Syria, hosted European refugees during the second World War. Civilians...