だから、僕らは帰るのは難しいんだ。まだまだリスクが高い」
と、言うと、友人は涙目になりながら、僕に語ります。
「まるで、夢の中にいるみたいだ。
7…いや、もう8年だよ。戦争が始まってから。
僕の故郷も、政府軍に、ダーイシュ(IS)に、クルド軍に、
めまぐるしく支配する組織が変わり、そのたびに破壊されてきた。
帰っても、僕の住んでいた家はもうないんだ」
2時には仕事を終えて、家に帰って、家族とご飯を食べ、
夕方から夜にかけて、友人たちとおしゃべりしたり、親戚の家に行ったり・・・。
のんびりと、人と人とのつながりを、家族を大切に生きてきたシリアの人たちの「当たり前」。
それが再び、「当たり前」になる日がくるように、僕たちができることはあるのでしょうか。
答えは出ないままですが、今できることを少しずつ積み重ね続けたいと思います。