
10月10〜12日に大阪・中之島公園 で開催されたCOMMONs 2026「世界縁日」に、Piece of Syriaはシリアブースを出展しました。
大阪・関西万博ではシリアのパビリオンがなかったこともあり、万博のあとに「少しでもシリアを感じてもらえる場をつくりたい」という思いで臨んだ出展です。

(会場設営に駆けつけてくれた監事・武田と、支援者のスギさん)
会場には、万博をきっかけに中東や世界の国々に関心を持った方が多く来てくださいました。万博で生まれた「世界を知りたい」という気持ちが、パビリオンのなかったシリアにまで広がっている。そんな手応えを感じる一日となりました。
ブースでは、シリアのお菓子やアレッポ石鹸の販売のほか、在日シリア人の方々によるアラビア書道(お名前をアラビア語で書く体験)、民族衣装の試着、シリアの写真と情報パネルの展示を行いました。
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当日は高校生、社会人のボランティア、そしてシリア人スタッフがひとつのチームとなってブースを運営しました。
お客さんが途絶えることはほとんどなく、テントの外の待ち列でも、手作りクイズや掲示物でシリアに触れていただきました。
この記事では、ブースに関わった皆さんと来場者の方々の声をご紹介します。

今回、探究活動を通じてご縁のあった高校の難民支援班の生徒さんたちが、ボランティアとして参加してくれました。代表・中野からシリアの現状について話を聞き、「自分たちに何かできることはないか」と考えていた中で、参加を決めました。
溝口由輝先生
高校生も社会のために何かしたいという思いを持っていても、年齢制限などの理由で、実際の活動につなげることが難しい場合があります。そんな中、今回のようなイベントに参加できたことを大変うれしく思います。募金も大切な支援の方法ですが、高校生自身が店頭に立ち、自分たちの言葉で来場者に呼びかけながら販売を手伝うことで、支援をより身近でリアルなものとして実感できたと思います。
来場者との対話では、シリアについて十分に知らない方が多いことが印象に残ったそうです。「どのような情報に触れるかによって、国や地域に対する印象が大きく左右されることを、改めて実感しました」と話してくれました。
和本悠汰さん
アレッポ石鹸の販売の呼び込みを担当してくれた和本さん。
これまでは画面越しにシリアについて調べることが中心でしたが、今回の活動を通して、少しおこがましいかもしれませんが、一歩シリアに近づけた気がしました。
石鹸ひとつをとっても、「何が入ってるの?」「『アレッポ』って何?」と尋ねる方から、「アレッポ石鹸かー!使ってたわー!」という方まで、来場者の反応はさまざま。その違いから、講演会などで正確な情報を知ってもらうことの大切さを改めて感じたそうです。

友人からの紹介やつながりを通じて、社会人のボランティアの方々も駆けつけてくださいました。
杉本規彦さん
シリア人の方がアラビア語で名前を書いてあげる作業を、終始笑顔で丁寧にされていて感動しました。
万博ではパビリオンがなかったので、少しでもシリアを感じてもらえる機会に携われたことがうれしいです。
パネルを熱心に見たり募金をしてくれたりしたお客さんから、「シリアって素敵な国ですね」と声をかけられ、「支援してきてよかった」と感じたそうです。

えりみんさん
お客さんが途絶えず、とても忙しかったけれど、衣装も着させてもらったり、手書きで書いたボードをバックに写真を撮ってくれていたり、嬉しそうに帰って行く方々を見ていて充実感でいっぱいになりました。またシリアのことももっと知りたくなりました。
きっこさん
神戸の知人を通じて、ボランティア募集を知って参加してくれたきっこさん。待ち列のお客さんを手作りクイズでもてなす高校生など、さまざまな関わり方をする仲間がいたことが興味深かったそうです。

ブースの中心になったのが、在日シリア人ボランティアによるアラビア書道体験です。
来場者のお名前を一人ひとりアラビア語で書き、ポストカードにしてお渡ししました。
Samerさん
正直なところ、イベント前は少し不安でした。ニュースで流れるシリアの痛ましいイメージがある中で、日本の皆さんがシリアに関心を持ってくれるだろうか、と心配だったのです。しかし実際には、温かい笑顔と好奇心に満ちた瞳で、本当にたくさんの方が足を運んでくれました。たった一つの名前であっても、そこには人と人とのつながりが生まれるのだと実感しました。
ひらがなで名前を教えてくれた女の子は、アラビア語の文字を指でなぞりながら笑い、お母さんは「この紙、ずっと大切にするわ」と言ってくださったそうです。また、シリアの方に初めて会ったという年配の男性からは、「シリアという国が、少し身近に感じられるようになりました」という言葉をいただきました。
アラビア語は決して奇妙で遠い存在の言語などではなく、詩の言葉であり、日々の暮らしの言葉であり、愛の言葉です。私たちに関心を持ってくださって、ありがとうございます。その好奇心こそが、友情の始まりなのです。

Hibaさん
Hibaさんは、アラビア書道とその美しさに対する日本の皆さんの関心の高さに、驚くと同時に感激したそうです。
自分の名前をアラビア語で書いてみたいと言ってくださった女性が、感謝のしるしとして小さなお菓子をくださったんです。とても優しく、思いやりにあふれた心遣いに、胸が熱くなりました。
日本の皆さんに、ニュースや困難な状況といった側面だけでなく、シリアの別の姿を知っていただけたら嬉しいです。たとえ言葉や背景が違っていても、芸術や優しさ、そして文化交流を通じて、私たちは共通の何かを見つけられるのです。

ブースでは来場者の方にアンケートをお願いし、下記のような感想が届きました。
「シリアについてはこれまで、漠然としたイメージしか持っていませんでした。シリアについてのアルバムを拝見し、教育に力を入れていたり、平和な日常を過ごされていたことが分かり、シリアの「人」がほんの少しですが見えた気がして、受け止め方ががらりと変わりました。実際に現地の人と触れている人の言葉、実体験の力は凄いとも思いました」
「以前の豊かなシリアのイメージを持っていますが、昨今の悲しいニュースには心を痛めています。はやく以前のような平和を取り戻せるよう祈るばかりです」
「たくさんの動物などと共存していて、日本とは違っていて面白そうと思いました」

当日は、ブースでの募金とアレッポ石鹸の販売を通じて、合計約30万円のご支援をいただきました。いただいたご支援は、シリアの幼稚園に通う子どもたちの教育支援として、大切に活用させていただきます。
高校生ボランティアが自分たちの言葉で呼びかけ、シリア人スタッフが一人ひとりの名前を書き、その出会いが募金や購入という形の支援につながりました。アンケートでは、今後の活動のお知らせを希望してくださった方もいらっしゃいました。
ブースに来られなかった方も、次のような形でシリアの子どもたちを応援していただけます。
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