活動報告

【イベントレポートvol.4】一から分かるシリア情勢入門〜宗教・政治から見る平和と戦争〜【青山先生のやさしいシリア解説】

01d4adbd435da1ff416fd35210d96337-1651560066.jpeg

皆さん、こんにちは!

Piece of Syriaスタッフの濵田朱莉です。

Piece of Syriaでは、429()に、「一から分かるシリア情勢入門~宗教・政治から見る平和と戦争~」のイベントを開催いたしました。

ゴールデンウィーク初日にもかかわらず、なんとZOOM、Youtube合わせ、約140名以上の方が参加してくださいました!

多くの方が、質問をよせてくださり、非常に学びの多い2時間となりました。

本日は、イベントに参加できなかった方にも、イベントでの濃密さを感じとっていただきたく、イベントの模様をお伝えしていきます!

 

青山先生のプロフィール

1968年東京生まれ。東京外国語大学教授。東京外国語大学卒。一橋大学大学院修了。199597年、992001年までシリアのダマスカス・フランス・アラブ研究所(IFPO、旧IFEAD)に所属。JETROアジア経済研究所研究員(19972008年)を経て現職。専門は現代東アラブ地域の政治、思想、歴史。

編著書に『膠着するシリア:トランプ政権は何をもたらしたか』(東京外国語大学出版会、2021年)、『シリア情勢:終わらない人道危機』(岩波書店、2017年)、『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』(岩波書店、2014年)などがある。ウェブサイト「シリア・アラブの春顛末記」を運営。

●イベントの視聴はこちらから(ライブ中継の様子)

〇青山先生のシリア解説

f0b2c330293b6bd292f6052a470754a4-1651561655.png

(イベント当日の青山先生による解説の様子)

皆さんはシリアについてどのようなイメージをお持ちですか?

「イスラーム教の国」「いろんな宗派で分断している」という見方を持つ人は多いのではないでしょうか?

青山先生のお話はこのようなイメージに、再考を促してくれるものでした。

実際、参加者の皆さんからは、

「シリアや他国に対して自分の価値観でバイアスを加えて見ており、それが分断を生むことにつながる可能性があると知ることができた。」

「宗教のちがいに過度に注目することが西側の視点であり、シリアを分断するだけであるというお話がとても貴重で、腑に落ちました。」

というような感想をいただきました。

私自身も、「シリアは宗派同士が対立して分断している」と認識していました。

しかし、この見方は西欧諸国からできあがった見方であり、シリアには、多様性を包摂し、共生に向かう市民のありようが存在することを学びました。

〇「シリアの人たちが願う未来」

青山先生のお話の後は、シリアの人々の今の声もビデオで聞くことができました。  

中でも、私の印象に残ったインタビューは、シリア人留学生のインタビューでした。

戦争があるから「明日がどうなるかわからない」。死ぬ時に「あれ、やりたかったなぁ」と思いたくないという思いを語ってくれました。

この言葉を聞いたとき、私の心は大きく揺さぶられました。 

今の日本での生活は、爆弾が落ちてくるわけでなく、地雷が埋まっているわけでもない、「平和」だといってよい状態だと思います。

でも、明日突然災害が起こるかもしれないし、日本でも突然戦争がおこるかもしれない。

当たり前だと思っていた日常はいつなくなってもおかしくない。

1日1日を後悔ないように生きる大切さを改めて実感することができました。

〇シリアの人々の夢を実現するために…

702017cd6427ea7cc07b15148485e92c-1651561808.jpeg

本当に、今回のイベントは固定概念や当たり前の日常について、考えさせられる濃い2時間のイベントとなりました。

また、青山先生には、昨今のウクライナ情勢とシリアとの関係性についての解説もしていただき、質疑応答も大変盛り上がりました。

ならびに、イベント終了後には、数名の方が早速マンスリーサポーターになってくださいました!

スタッフ一同、お礼申し上げます。

皆様もぜひ、シリアの子どもたちの笑顔のため、そして、素敵なシリアに再び行けるようにするために、お力をお借りできないでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

━━━━━━━━━【 #シリアの未来 キャンペーン】━━━━━━━━━
2022年3月、シリアで戦争が始まって11年となります。

Piece of Syriaは、過去を振り返るだけではなく、次の10年をどうするかを考える最初の一年として、
「シリアの人たちと共に、どんな未来を作るのか」を考えるきっかけを作ります。

シリアの人たちが描く未来に耳を傾けながら、日本に住む私たちと「10年先の未来に一緒に見たい景色」を考えていきます。

どこからも支援が届かない地域に住むシリアの子ども達が、より安定的に教育を受け続ける環境を守るために、
200名の仲間を集めることで、シリア国内で新たに100名の子ども達が、より質の高い教育を受けることができるようになります。

【キャンペーン名】#シリアの未来
【期間】2022年5月5日まで

【詳細】https://piece-of-syria.org/news/event/mirai2022.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<今後のイベント情報>
●5月5日(木)20:00〜 【 Piece of Syria 活動説明会】
「僕たちはきっと世界を変えられる〜シリアの人たちの生の声〜」

●毎週木曜日21時から【ゲストトーク+交流会】
「木曜サマル〜世界をオンラインで感じよう〜」

最新のお知らせ

  • 【インターン生紹介】岡田花凜
    スタッフブログ

    【インターン生紹介】岡田花凜

  • 【活動報告】2023年度シリア地震被災者・緊急支援の最終報告
    活動報告

    【活動報告】2023年度シリア地震被災者・緊急支援の最終報告

  • 【4/19開催・シリア人スタッフ登壇】Piece of Syria活動成果報告会|大地震から1年。「シリアの子ども達に届けた越冬支援の成果とこれから」
    イベント

    【4/19開催・シリア人スタッフ登壇】Piece of Sy...

Donation 世界を変えるのは、
いつも誰か「ひとり」の小さな一歩から

マンスリー寄付で応援する