今回のキャンペーンでは、どこからも支援が届かない地域に住むシリアの子ども達が、より安定的に教育を受け続ける環境を守るために、継続的にご支援いただけるパートナー会員(月額寄付会員)を募集いたします。
5月5日の子どもの日までに、200名の仲間を集めることで、シリア国内で新たに100名の子ども達が、より質の高い教育を受けることができるようになります。
そう話してくれたのは、支援先のシリアの小学校の先生でした。
元々、シリアは就学率99.6%、高い教育レベルで有名でしたが、2011年から始まった戦争で一変。政治的な複雑さから他国や大きな団体から支援が届かない地域が生まれ、先生達の給与が出ない地域が出てきました。それでも無償で授業を続ける先生もいましたが、長期化する戦争で、家族を守るために先生という仕事を離れる人たちも出てきます。
「だけど、子ども達は未来だから。子ども達が教育の機会を奪われるのは、わたしが飢えることよりも辛い」
そう言って、授業を続けますが、毎日「家族のご飯をどうしよう」と考えながらの授業です。
2016年からPiece of Syriaは、そうした地域で活動する現地NGOと協力することで、先生達の給与や筆記用具、灯油ストーブなどの設備を整えるための支援を始めました。
先生達は家族のご飯の心配をすることなく、授業に専念することができ、「もっと良い教育をするにはどうしよう」と考える余裕が生まれ、教育の質は向上し、地域で評判に。
「あの小学校に入りたい」「あの幼稚園に入りたい」という声が生まれました。
そこでより多くの子ども達が通えるようにするために、教室を増やしたり、先生のシフトを増やしたりしながら、2022年までで、2000人のシリアの子ども達に、高い質の教育を届けることができています。
シリアの子ども達に夢を尋ねると、お医者さん、先生、エンジニアという答えが返ってくることが多いです。
理由を尋ねると、お医者さんになりたいのは怪我をした人を治したいから。
先生になりたいのは、未来の子ども達に教育を届けたいから。
エンジニアになりたのは、戦争で壊れてしまった建物を直してあげたいから。
子ども達は戦争を理解して、シリアの復興に自分も関わりたい、とこうした夢を持ちます。
子ども達が夢を実現できるために、基礎となるのが読み書きや計算です。
そして、学校に通うという習慣を身につけるということ。
子ども達の中には戦争によるトラウマを抱えてしまった子ども達もいます。
そうした子ども達が遊びや運動を通して、学校に通う習慣を身につけることは、シリアの未来を作る大切な土台になります。
弊社は、シリアも含め海外で走る日本の中古車の補修部品を70年以上製造販売しています。
海外の市場のお蔭で暮らさせていただいており、何かできることはないかと思っておりましたので、すぐに興味が湧きました。Piece of Syriaのみなさんが、「私達は微力であるが、無力ではない」という信念にとても共感を覚えます。
日本だけが幸せということは、もう不可能です。全てが繋がっています。私の会社も小さな町工場ですが、社員と共にシリアやトルコのことを身近に考え、世界との繋がりを持つ努力をしています。多くの日本の方が世界との繋がりを持ち、助け合いの気持ちを共有できることを願っています。
難民の子供達の教育を支援することでシリアの未来を支えるという活動内容もさることながら、もう一つこの言葉が支援の決め手になりました。
「シリアが好きだから、そのいいところを伝えたい」
国際協力とか難民支援というと一般にはとても深刻なものと捉えられ、そういう活動に関わるのは特別に真面目で心の広い人達と見られがちな印象です。ただそんなイメージが国際協力に関わることへのハードルを上げ、分断を生んでしまっている気がしていました。
しかし「好きだから」「楽しいから」というPiece of Syriaのアプローチが、多くの仲間を集め、真剣ながらも明るく楽しそうに活動する姿を見て、「国際協力」のイメージが大きく変わっていく予感がしています。
道端で募金活動をする人がいても、すすんで募金をする方ではありません。自分が汗水流して稼いだお金がどのように使われるのか、信頼できない方に預けたくはありません。信頼する代表の中野くんと、彼が信頼する人たちが進めるPiece of Syriaなら、と思い、これまでも出来る範囲で支援に参加してきました。
今後も、継続して支援したいという思いから、今回、パートナー会員になりました。なんと、1人目の会員なれたことをラッキーに、光栄に思っています笑
シリアの戦争が終わることなく11年が経ちました。
この11年で戦争によって失われてしまったものは大きく、そこを強調することもできなくはありませんが、Piece of Syriaとしては、課題ではなく魅力を伝えることを大切にしてきました。
そこで11年という節目に、「次の10年、どんな未来を描いていきたいか」というシリアの人たちの想いに耳を傾けることから始め、シリアの人たち想いに寄り添う形での支援者拡大を目指して、3月14日~5月5日まで、パートナー会員募集のキャンペーンを実施します。
シリアは元々豊かな国で、戦争さえ終わればシリア人の人たち自身で立ち上がれると信じています。
本当の目標は支援が続けられることではなく、「シリアをまた行きたい国にする」ことです。旅行先を考えるときに「ハワイか、パリか、アレッポか?」とシリアの街の名前が出てくる未来を夢見ています。そのための復興の基礎、未来作りの土台となる子ども達への支援を行なっております。
いつか支援が不要になった際には、最高の思い出を持って帰ってもらえるようなシリアの旅に、皆さんをご案内いたします!その時まで、今しばらく、あなたのお力をお貸し頂けますと幸いです。