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Piece of Syria(ピースオブシリア) | トルコ便り
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トルコ便り Tag

      アッサラームアライクム。Piece of Syriaのへむりです。 「トルコに住むシリア人の声」の続きになる話を書いていきます。       ● 難民は負担なのか?   ● トルコから去りたいシリアの人たち   についてお伝えさせていただきます。       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  難民は負担なのか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   「シリア人の立場を伝える場所が欲しかったんだ」   シリア人スタッフは、金曜日の夜に英語クラブに参加していて、 僕も一緒に行ったのですが、その帰り道、そんな気持ちを吐露しました。     難民という立場の肩身の狭さ。   「俺たちが払ってる社会保険料をお前達は払ってないんだろ?  俺たちの税金を使って、ぬくぬくと暮らしやがって」   そんな声をかけられることもあると言います。   「だけど、俺たちは働いて、稼いだお金で生きている。  それをトルコ人に伝える場がなくって、英語自体を忘れないようにするのもあるけど、  想いを伝える場所でもあるんだ」と訴えます。       別の日、このシリア人の家にお邪魔させてもらい、さらに話を聞きました。   「そもそも、トルコの税金を使って生きているわけじゃなくて、  国連やEUのお金でプロジェクトが動いて、俺たちがそこで働いてお金を得ている。    そのお金を使って、家賃を払い、野菜を買い、バスに乗っているだけだ。    300万人ものシリア難民による支払いは、トルコ経済にとって大きな恩恵だ。  それがなくなってしまえば、大変なことになるんじゃないか?」     しかしながら、シリア人への蔑視の目は強くあると言います。 シリア人とわかって石を投げてくるトルコ人の男の子達もいるんだそうです。 でも、それは子ども達がわかってやっているわけではなく、 大人達が教えているからに他なりません。               ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  シリアからトルコへ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   話を聞いたシリア人は、ラッカ出身です。 ラッカとは、IS(ダーイッシュ)が「首都」とした町で、その最後の抵抗戦の結果、 90%が破壊されたとさえ言われていて、 「復興させるよりも、新たに町を作った方が効率的だ」と聞くほどです。   View this post on Instagram   Family picture. Raqqa, close to national hospital of Raqqa. The last stronghold of Isis in Raqqa. Afshin Ismaeliさん(@afshinismaeli)がシェアした投稿 - 2018年 9月月26日午前3時15分PDT           http://www.afpbb.com/articles/-/3193305 (リンク先にラッカの写真が掲載されています)      ダーイッシュは、支配下にある町の住民を「人間の盾」として、 町から逃さないようにしていました。     (空爆された際に「民間人の被害が出た」と非難されるようにする意図がある)       彼はラッカから逃れることができず、 唯一の逃げ道は、ダーイッシュと、交戦中のシリア軍双方のスナイパーが 銃を構えている場所を抜けることだったと言います。   「その道で、数多くの死体を見た」と言う彼が ダーイシュ政権下で生きることよりも、その道を行くというのは、 どんな心境だったのでしょうか。   幸いなことに、彼と妻は、無事に決死の脱出を成功させました。     その後、西に移動し、イドリブ県から国境警察とコネを作り、 5000$を支払ってトルコまで逃げてきたとのことです。         (イスラム国がラッカで行なったことについては「ラッカは静かに虐殺されている」が一つかもしれません。 ただし、「ドキュメンタリー」とされていますが、 Amazonレビューにあるように、「政治色の強いプロパガンダの側面」が色濃く出ているので、 映画の主張には距離を置いて観ることを、個人的にはオススメしたいです。)       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  トルコからシリアへ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     トルコに住むシリア難民は、シリアに戻りたがらない、と書きました(トルコ便り①)。   が、話を聞いていると、そうとは限らない、という側面も耳にします。     ラマダン明けのお祭り「イード」から5ヶ月間、 トルコ在住のシリア人は、シリアの家族の元に帰ることができるそうです。   もしイードから5ヶ月を過ぎてもトルコに帰ってこない場合、 トルコ政府発行のプロテクションカード(市民権ほどの恒久性はないが居住ができる)が没収になり、トルコに戻ってこれなくなります。   ですが、今年は5万人のシリア人が帰ってこないままだそうです。   (この話を聞いた時点では、2018年のイードから5ヶ月まであと数日残っていましたが、彼の話をそのまま書くと「帰ってきていない」とのことです)   (※追記 5ヶ月ではなく、3ヶ月だと教えてもらいました)     [caption id="attachment_17467" align="alignnone" width="524"] イードはお正月のような感じ。新しい服を買って着飾る子ども達(2009年シリア)[/caption]       シリア〜トルコ国境は、4つの勢力が分断して管理しています(トルコ便り①)。 その中に「トルコ政府支配地域」(アフリーン)があり、 トルコ政府としてはシリア難民をその地域へ送り出したい意図が見えます。     [caption id="attachment_17477" align="alignnone" width="524"] Map of Syrian Civil War (2018.11.5 access)に日本語追記[/caption]     トルコ政府は、引っ越しする際は引っ越し費用を負担すると言っていて、 域内に設置された郵便局は、送金などもトルコ国内と変わらないレートで行なっているそうです。   Turkish post office...

  アッサラームアライクム。Piece of Syriaのへむりです。 12月半ばまで、トルコに駐在しています。   こちらで話を聞いた     ● 閉じ始めた難民キャンプ   ● シリア人とトルコ人の中で起きた衝突   についてお伝えさせていただきます。     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  閉じ始めた難民キャンプ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   「難民キャンプに行ったんですか?」 「難民キャンプに行きたいんですが、どうしたらいいですか?」   そんな質問を投げかけられることは多いのですが、 実は、シリア難民のうち、難民キャンプに住む人は全体の10~20%に過ぎません。     大多数は、家賃を払って、都会に住んでいるのです。     [caption id="attachment_17459" align="alignnone" width="524"] UNHCR (Accessed 2018.11.13)[/caption]       ヨルダンでは、難民キャンプが非常に人気がなく、 率先して人が都市へ出ていく、という話をよく聞きました。   シリアの状況が落ち着き始めると、その数は非常に増えている、と ザータリ難民キャンプで働くNGOスタッフから教えてもらいました。   [caption id="attachment_17462" align="alignnone" width="524"] ヨルダンにあるザータリ難民キャンプ[/caption]     一方、トルコでは逆に、難民キャンプの人気が非常に高かったのです。   キャパシティの問題から断っているものの、キャンプで住みたがるシリアの人たちは多くいました。   家賃なし、フードクーポン、食料配給など、恵まれた状況はヨルダンと同じなのですが、なぜかトルコではキャンプの人気が高かったのです。   トルコでは合法的に難民が働くことができ、ヨルダンでは働けないにも関わらず。 (今年聞いた話では、ヨルダンも状況が変わりつつある、とも)   [caption id="attachment_17463" align="alignnone" width="524"] 車窓から見えたトルコの難民キャンプ[/caption]     そんな人気の難民キャンプが最近、閉鎖しつつある、とのことです。   5万世帯も住んでいる、とされる2つの難民キャンプのうち、1つが閉鎖、 その閉鎖に伴い、引っ越したシリア人家族には引越し費用が支払われるとのこと。   が、その数ですので、全世帯への支払いは滞っており、 今までぬくぬくとしたキャンプ生活をしていた人たちが、寒空の下に放り投げられた形です。   キャンプに住んでいた時は、外で働いて得た給料は貯金できたのですが、 今では家賃に、食費に、生きていくために働かないとずぐに困窮してしまいます。   前回お伝えしたように、トルコは比較的、難民が住みやすい国ではありますが、 「仕事があれば」という前提が必ず付きます。       [caption id="attachment_17464" align="alignnone" width="524"] 起業できるトルコではシリア人が運営するお店も。アラビア語が見える。[/caption]         2018年からアラビア語で教える学校は全て閉鎖され、 トルコ人と同じ学校に通うことが義務となったトルコ。   トルコ政府の「心変わり」の中で、シリアの人たちは常に不安定な状況となります。   「一番の問題は、未来だよ。  どうなるか分からない。私たちは良い。が、子ども達が心配だ」   難民を訪ねる旅を始めた3年前にも聞いた同じ声が、 今もなお、シリア人の口から聞こえてきます。     http://idea-journey.com/refugeecamp/   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  シリア人とトルコ人の中で起きた衝突 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   つい先日、トルコ南部でシリア人による、トルコ人の銃殺事件が起こりました。   どうやら、事の発端は、トルコ人側がシリア人女性への暴行があったそうですが、  そのリベンジとして、被疑者のトルコ人2人を銃殺したとのことです。   (こちらについてのニュース記事を探したのですが、出てこないので、   伝聞ではありますが、複数の人から話を聞いています)   ※追記(記事を教えてもらいました) Irish Times 2018.10.7 "Syrians in Turkey face anger and violence" 「シリア難民にトルコ人が殺された」というのは(きっかけはともかく) 世界で最もシリア難民を受け入れているトルコ人の国民感情として、 心地よいものではありません。   [caption id="attachment_17460" align="alignnone" width="1024"] UNHCR (Accessed 2018.11.13)[/caption]     「この事件が起こってから、外に出るものはばかられるんだ」  というシリア人男性もいるほどです。   トルコに住む、一部のシリア人には「市民権」を与えられており、  トルコ人と同じように海外に行けるほどなのですが、   そうでないシリア人については、  常に不安定さと隣り合わせで生きていかないといけません。   「一番の問題は、未来だよ」     そんな言葉は、平和な頃のシリアにいた時は一度も聞いたことがありませんでした。   ですが、多くのシリア人に出会う中で、絶望よりも希望に出逢うことも多いです。     「意志があるところに、道は開ける」と、家族のため、  そして、自分自身の夢や、子ども達の未来のために行動を止めない人たちが沢山います。   その意志に寄り添い、その灯火を途絶えさせないために行動し続けたいと思います。     トルコ便り①【シリアはどうなるのか?】 トルコ便り②【トルコに住むシリア人の声】 トルコ便り③【シリアからトルコへ。トルコからシリアへ】     ・ネットでのご寄付     ・銀行口座でのお振込 ゆうちょ口座 ピースオブシリア        店名 408(ヨンゼロハチ)        普通 4328753   ※お手数ではございますが、報告書や報告会のご案内を送らせて頂きますので、 お振込みの場合は  ・メッセージ、DM  ・メール(piece.of.syria@gmail.com)  ・問い合わせ(http://piece-of-syria.org/contact/) まで、ご一報くださいませ。       #僕らは微力だけど無力じゃない #ピースオブシリア#シリア#教育支援             ...

  アッサラームアライクム。Piece of Syriaのへむりです。トルコ南部にいます。 近頃、シリアの情勢がやや落ち着きつつあります。     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ トルコに残る人たち ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   ヨルダンやレバノンから帰国を希望するシリア人も多く、 特に最近開いたばかりのヨルダン国境は、車のラッシュが見られるようです。   [caption id="attachment_17448" align="alignnone" width="280"] AFP時事「ヨルダン国境の検問所再開=アサド政権支配回復で-シリア」[/caption]     難民に対し、合法的にほぼ仕事のできないヨルダンや、 シリア人を定着させない政策をとるレバノンならは、シリアへの帰国希望者が多く見られる一方で、 トルコでは、仕事を持つことができ、技術職を持つ人には市民権を与えるなど、様々な可能性を持てるために、帰国を希望するシリア人は8%ほどです。   (追記 トルコ便り③にて、直に聞いた「そうでもない」という話を書いています)   [caption id="attachment_17445" align="alignnone" width="635"] 青山弘之「ロシアが爆撃を開始して以降、シリア難民232,806人が帰国、国内避難民1,187,471人が帰還」2018.7.31[/caption]   僕がシリアに住んでいた当時(2008-10年)、 「給料が安い」という理由から、出稼ぎ先としてのトルコは真っ先に除外されていた国でした。     レバノンやヨルダンなどの近隣諸国や、カタール・サウジなどの湾岸諸国、そしてギリシャでした。 (田舎では200ドルほどあれば、家族8人が充分生活できたほどでしたので、しばらくの出稼ぎすれば、数ヶ月のセミリタイア生活が可能でした) そんなトルコが、今や「他国と比べて良い給料がもらえる場所」となっているというのは、不思議な感じがします。   もちろん、望んでトルコに来た、と言うのではなく、シリアでの生活する難しさからの避難がきっかけなので、国選択の前提は以前とはまったく異なるのですが。 (難民として逃げる国は、条件ではなくツテがあるかどうかに左右される。が、住んでいられない、と他の国に行ったり、シリアに戻ったりする)       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ シリアはどうなるのか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   現在のシリア・トルコ国境は、 東から順に「クルド人」「トルコ政府」「反政府組織」「シリア政府」の順で支配されています。   [caption id="attachment_17446" align="alignnone" width="771"] 青山弘之「シリア反体制派の最後の牙城への総攻撃はひとまず回避された──その複雑な事情とは」2018.9.20[/caption]   (上の地図では、トルコ政府と反政府組織が同じですが、下記のように違う色分けがされるケースもあります) [caption id="attachment_17447" align="alignnone" width="519"] Map of Syrian Civil War (2018.11.5 access)[/caption]   (※追記 アフリーンの「トルコ政府支配地域」と、イドリブの「反政府組織」のそれぞれが支配する地域では、それぞれが「自分たちの土地」という感覚ができているそうです。  イドリブ側のシリア国境を超えて届けた荷物を、シリア国内でアフリーン側に送ろうとすると嫌がられるそうです。そのため、新たにアフリーン側に倉庫を借りて物資を送らないといけない、という事態がここ最近生まれていると言います)   現状、このままでいくのだろう、というのが見方の1つですが、今までなんども約束が破棄されてきた実績があるので、まだ分かりません。 長年、トルコ国内でいがみあってきたクルド人が、シリア国境を牛耳ることに抵抗があるトルコ政府がこのままの状態を良しとするのか。   僕の住んでいたマンベジは、一時期ISに支配されたものの、現在はクルドが支配する地域の中にあります。     平穏な日常を連絡してくれる彼らの生活が、 また砲弾で脅かされないことを願ってやみません。     もしマンベジに行こうとするなら、イラク側から行くことになるということです。 しばらくシリア入りを考えてはいませんが、「お前の村にいつ帰ってくるんだ?」と友人達からの連絡が来るたびに、帰りたくなります。 シリアがどうなるのか、まるで分かりませんが、そこにあった日常が取り戻せますように、と願ってやみません。   トルコ便り①【シリアはどうなるのか?】 トルコ便り②【トルコに住むシリア人の声】 トルコ便り③【シリアからトルコへ。トルコからシリアへ】     ・ネットでのご寄付       ・銀行口座でのお振込 ゆうちょ口座 ピースオブシリア        店名 408(ヨンゼロハチ)        普通 4328753   ※お手数ではございますが、報告書や報告会のご案内を送らせて頂きますので、 お振込みの場合は  ・メッセージ、DM  ・メール(piece.of.syria@gmail.com)  ・問い合わせ(http://piece-of-syria.org/contact/) まで、ご一報くださいませ。       #僕らは微力だけど無力じゃない #ピースオブシリア#シリア#教育支援         http://piece-of-syria.org/2018/11/16/turkeyandsyria/    ...