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Piece of Syria(ピースオブシリア) | ある村の風景と、子ども達の夢(2)〜2009年9月シリアにて
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ある村の風景と、子ども達の夢(2)〜2009年9月シリアにて

ある村の風景と、子ども達の夢(2)〜2009年9月シリアにて

前回の続きを掲載させて頂きます。
 
 

ある村の風景と、子ども達の夢(1)〜2009年9月シリアにて〜


 
 
今回は、シリアの歴史と識字教室についてです。

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「学校が増えたのは、フランスに占領されてからだよ」と、

赤と白のガラビーエと呼ばれる布を被った男が教えてくれた。

 

頭にガラビーエをまとう村人

 

 

シリアは第1次世界大戦後、仏の委任統治領になった。

それ以前はオスマントルコ帝国の支配下だ。

 

 

「トルコ時代は学校なんてほとんど無かったんじゃぞ。

あっても教えられるのはトルコ語じゃ。アラビア語じゃあのうてな。

 

 

子ども達を数人集めて文字やコーランを教えているのを耳にすると、

トルコ当局は関係者を派遣して殴りつけることもしていたほどであったと言う。

 

 

 

「今はええ。道も整備され、どの村にも学校があって、教育が受けられるんじゃ。

イスラム教でもな、教育ってのは大切って教えとる。

預言者ムハンマドが最初に聞いた神の言葉は『読め!』じゃった。

彼は文盲だったんじゃがの。

読み書きができるってことは、知識が持てるということじゃ。

知識があれば健康 にもなれるし、良い仕事に就くこともできるじゃろ。」

 

 

 

そして今、少女時代に教育を受けられなかった大人の女性達のために、

政府主導で識字教室が開かれている。

 

どの村にもある学校を利用し、村人の講師(先生や高卒以上の人)には

シリア政府から月500~1000SPの給料が渡される仕組みだ。

 

 

識字教室の授業の様子。夜に授業が始まる

 

 

 

生徒に、テキストが与えられて、無料で授業が受けられる。A村にも今年できた。

そこで教鞭を取る教師モハメド・アリーは言う。

 

 

「識字教室を始めようとしたとき、

俺たちは識字教室を開くために必要な14人の女性たちをどうやって確保したものかと考えたものだったよ。

でも、驚いたことに登録された名前は70 にも上ったんだ。

この数は村で農業に従事する人数と同じだ。現在の生徒数は40人。

年をとっている大人も勉強にはとっても熱心で、その証拠に50歳になるおばさんもいる。

ただ、彼女は年齢を理由に、(卒業証書がもらえる正式な生徒ではなく)聴講生扱いなんだが。

この識字教室は1963~1993年生まれの人にしか参加できないからな。」

 

 

 

専門家団の調査によると、マンベジ郡内には、成人女性の非識字率75%の地区もある。

しかし、子ども達の識字率は総じて高い。

 

 

 

旅行者時代、英語が出来ない大人に代わって、10歳の子ども達が通訳をかって出てくれたこともある。

ノート、テキスト、制服、筆記具、通学鞄などの費用はかかるが、払えないほどではない。

大学までの授業料は無料だ。

大人向けに識字教室もある。

 

 

 

 

ラタキアの大学。大学院に通いながら学校の先生をする人もいた

 

 

 

A村に行ったとき、僕が何度も泊めて貰っている家族がある。

その家族の家長は村の保健センターで受付・記帳・掃除などを仕事にしている。

 

熱心なイスラム教徒でもある。昼の12 時~2 時頃には仕事を切り上げ、家に戻る。

昼ご飯を食べたら、横になってテレビを見たり、紅茶を片手に来客の接待をする。

 

この家の居心地の良さは、彼の家族の優しさも勿論なのだが、

彼がシリア人には珍しく煙草を吸わないのもそうだろう。

 

現在、奥さんは妊娠中だ。 一番の話し相手が、三女のブトゥーレ。

冒頭の夢を語ってくれた少女だ。

 

(続く)

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次回は、「学校で何を学んでいるか」についてをお届けします!

 

 

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